アリス九號.の5人によるリレー形式の連載小説。
メンバーからメンバーへと変わるにつれて無限に広がる世界と
目紛しく変わっていく展開にご期待下さい…
最終話 作/将
流れ的に大根の形をしたチェ・ジウの手作りエビドリアを食べたヤツを連れて来なければならないことを悟った千葉ちゃんは、3年の月日をかけ、ユーラシア大陸を彷徨っていた。
千葉ちゃん「なーんばしよっとねー なーんばしよっとねー。」
傍らには途中の道程で知り合った。猿(♂・29 フリーター)犬(♂・22 就職活動中)キジ(♂・17 パラディン)豚(♂・34 映像関係)河童(♂・31 フリーライター)が居た。
それまでアマゾン、アステカ、モロッコ、様々な所を目指し旅をしたが、大根の形をしたチェ・ジウの手作りエビドリアを食べたヤツの手掛かりは皆無だった。
犬(♂・22 就職活動中)は言った。
「隊長…自分はもう限界であります。そろそろ日本に帰って就職活動を再開しないとママンに怒られるであります。」
千葉ちゃん「そうか…熱くないな。そんな熱くない奴はどこへでも行け!」
そうして、犬(♂・22 就職活動中)は探索中のインドから日本へ帰った。
犬(♂・22 就職活動中)が就職活動に赴いたのはヴィジュアル系バンドの所属する事務所だった。
面接の感触は芳しくなかったが、帰ろうとしたその時、そこで犬(♂・22 就職活動中)は目を疑った。
事務所にいる金髪の美少年と、自分の大事にしていたあ○○び大根のモチーフがそっくりなのだ。
そして、少年の隣にいる黒髪の大男がこう叫んだ。
「エビドリーア!!!ガーサ、ターベールー?」
金髪の少年は頷き、大男の手に持っているエビドリアを口にした。
そしたら、なんと金髪の少年の体が七色に光り出したのだ!
犬(♂・22 就職活動中)は全てを悟った。
金髪の少年の腹にワンパンを入れ、お姫さまだっこで千葉ちゃんの元へ向かった。
犬(♂・22 就職活動中)の連れてきた少年を見て千葉も全て理解したようだった。
「今こそ、あの隕石の落ちた山へ行くんだ…富士山へ!」
途中、ピクルスだらけの怪人や、トランクスをガラパンと呼ぶA-BOYを倒し、一行はロープウェイで山頂へ着いた。
「さあ…この中へ入るんだ!」
金髪の少年は頷き、でも体までは大根の形はしてなかったのでエスパー伊東方式で中に入った。
そこはとてつもない巨大な空洞だった。地球の裏側にでも通じるかのような。
金髪の少年は歩きだし、4日と幾許か過ぎただろうか。
地上へと向かうハシゴを見つけた。
金髪の少年は恐る恐る上り、顔を出した。
そこは見慣れた渋谷の街だった。金髪の少年は驚き、佇んでいると、
やたらと熱いリスぽい男が走ってきた。
「なーにやってんの!さがくん、きょうらいぶでしょ!」
そう、今日は平成十七年八月三十一日、
5人の、ファイブスターストーリーはここから始まる…。
fin